大阪歴博「幽霊・妖怪画大全集」観てきました

2013.06.08.18:51

 6/9までの展示期間も最終盤に近づき、週末ということもあって、かなりの混雑ぶりだった。
こちら(大阪・京都あたりで)で浮世絵展を観る機会が少ない中で、今回は、幕末~明治にかけての歌川国芳門下の、奇々怪々な浮世絵作品がタップリと観られたという印象が強い。
 歌川国芳を始め、兄弟子にあたる歌川国貞、国芳の弟子の月岡芳年、河鍋暁斎らの作品がずらりと並び、円山応挙の美人幽霊図や伊藤若冲の<かわいらしい>妖怪図がひと際存在感を示していた。
 国芳は、幕末期、幕府の規制をたくみに潜り抜け、持ち前の機知と進取の気性をフル回転し、その小気味よさは大衆の期待に次々に応え、時代の寵児といわれた浮世絵師である。当時の世相や国芳の気性を配慮してか、キャプションも茶目っけたっぷりで、おどろおどろしい作品説明も、ユ-モアあふれる軽妙な表現に仕上げており、その効果的な味付けぶりには感心させられた(スタッフさんお見事です)。
 国芳作品の中では、怪奇・幻想描写では「相馬の古内裏」、「嵌(は)め絵」では「みかけはこはいがとんだいいひとだ」、風刺絵では「源頼光公館土蜘蛛作妖怪図」が印象に残る作品だった。
 弟子の月岡芳年も師匠ゆずりの斬新なグラフィック・センスはみごたえがあり、特に襦袢に象徴される「緋」の鮮やかさが目に焼きついた。
 芳年の青年期を過ごした幕末は、血ぬられた攘夷と維新の時代であり、その流血と死のイメ-ジから精神を病んだ時期があったと聞く。 (今回、残念ながら残酷場面を描く「無残絵」作品なるものには出会えなかったが)芳年の描く「無残絵」は、実は、人の「無情さ」や「哀れさ」を描いたものではないかと思う。
 今回の特別展、国芳ファミリ-の浮世絵作品ばかりではなく、「幽霊図十二幅対」や「百鬼夜行図」「百物語」などテ-マ通り幽霊・妖怪画が勢ぞろいしており、館スタッフの出展作品のまとまりのある収集ぶりに、十分充足感をもらえた特別展であった。
                       2013.6.8 hiropon
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